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2017.1.7更新
戦国時代からの歴史 元祖フリーマーケット
世田谷ボロ市 東京都世田谷区


暮れの12月15日、16日と、年明けの1月15日、16日に毎年開催される蚤の市、元祖「フリーマーケット」。
多くの人で賑わい、近郊からのバスツアーも組まれる程の知名度を誇る。
都の無形民俗文化財。
戦国時代の楽市が由来
 遠く1578(天正6)年、小田原城主・北条氏政が、家臣の世田谷城主・吉良氏朝の城下に楽市を開いたのが始まり。ここでは市場税が一切免税され自由な行商商売が認められた。毎月一の日と六の日に月6回開いていたので、「六斎市」ともいわれていた。
 しかし、1590(天正18)年に北条氏が豊臣秀吉に滅ぼされると世田谷城は廃止、楽市もなくなった。
 だが、市そのものは徳川時代になっても「市町」という名のもとに開催されていた。
後に農家の作業着の繕いや、草鞋(わらじ)に編み込むボロが安く売られるようになり、いつしか「ボロ市」と呼ばれるようになった。ことに草鞋をボロと一緒に編み込むと何倍も丈夫になるので、農民はこれらを争って買った。大部分の農家にとって、農閑期の夜なべの草鞋編みは大切な現金収入の副業であり、ボロ専門の出店が何軒も出たという。近郷の農村の需要を満たす農具市・古着市・正月用品市として毎年12月15日に開かれる「歳の市」として長くその歴史は保たれた。
 明治の世になって新暦が使われるようになると、正月15日にも開かれ、やがて現在のように4日間開かれるようになった。
元祖「フリーマーケット」
明治、大正の頃は出店しているものは主に、ボロ、古着、農機具、農産品などが多かったが、
昭和の初め頃から、見世物小屋や芝居小屋までかかるようになった。
大正から昭和にかけては出店数は8~900店、多い時は2,000店にまでなった。
現在は交通量の増大等の事情もあり、出店数は6~700店になり、場所も狭められた。
現在では、農耕具、古着など「ボロ市」的な特徴のものは少なくなり、玩具や装身具、植木などがメインとなっている。
「元祖フリーマーケット」的な出店が目立っている。

ボロ市味散策~つきたての代官餅
飲食関連の出店も多い中、一番人気は「代官餅」。つきたてのお餅で、ボロ市でしか味わうことができない。
地元の商店会・保存会の人たちが、臼のお餅を一生懸命に杵で搗く。あんこ、きなこ、からみ(大根おろし)の3種類があり、1パック700円なり。
これを目当てとした行列ができ、待つ時で3~4時間もあるほど人気。狙い目な時間は、バスツアーのお客さんが帰った後の14時以降か。また、からみ餅で使った大根の余った葉っぱは無料で頂けるので、袋持参で来る人も多い。

ボロ市味散策~神戸屋のフランクフルト
東急世田谷線「上町」駅から、ボロ市通りに入ってすぐの所にあるお肉屋さん・神戸屋さん。
このお店は、コロッケ、メンチカツなど揚げ物系惣菜が美味しく、テレビなどで紹介されている。
しかし、ボロ市期間中はその販売をやめて、自家製ラードで焼く「フランクフルト」が登場する。
ボロ市でしか味わえないボロ市名物、1本170円なり。

ボロ市味散策
岡野屋のシャーピン(中華風おやき)
東急世田谷線「上町」駅からボロ市通りに入り、右方向に歩くこと約5分。
「どらっぐぱぱす」前に出店を出している名物が岡野屋の「シャーピン(中華風おやき)」で1枚300円。
肉汁たっぷりの中華の具が、ぎっしり詰まった人気の味。
この味を目的にボロ市を訪れる人も少なくない。

ボロ市味散策~一忠屋酒屋の甘酒
寒い時期の開催ゆえ、各所でホットドリンクが売られ甘酒も人気。中でも老舗酒屋「一忠屋」の甘酒は麹を使い本格的なもので、1杯100円という安さ!
またワンカップの熱燗も250円で売っており、通の中には甘酒と熱燗をブレンドして飲む人も。

ボロ市味散策~世田谷三栄会牛串焼き
東急世田谷線の「世田谷駅」方向へ約20分歩くと、牛肉を焼くいい匂い。
大ぶりの牛肉の串焼きで1本400円。ボロ市新名物として知名度が高くなっている。


<会場へのアクセス>
東急世田谷線で「上町」もしくは「世田谷」駅で下車し、徒歩約5分。
渋谷駅からバス便もあるが、期間中は交通規制や渋滞が予測されるため、世田谷線利用を推奨する。
東急世田谷線は特別ダイヤで運行される。

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