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大胡電車庫でのデハ101(貫通側)
2020.9.7更新
動く文化遺産 日本最古の現役電車
上毛電気鉄道「デハ101号」 群馬県前橋市・桐生市
PHOTO 宮嶋淳
群馬県前橋市の中心部「中央前橋駅」と、桐生市の「西桐生駅」の25.4kmを結ぶ上毛電気鉄道。
日本最古の現役電車「デハ101」が、今でもイベント用で走っている。


大胡電車庫でのデハ101(非貫通側)
日本最古の現役電車に相応しく、チョコレート色に塗られており、その風格は抜群。
この電車の誕生は1928(昭和3)年の上毛電気鉄道開業時で、御年90歳超。
このシリーズの電車は合計6両が製造され、長年にわたって上毛電鉄の主役として活躍してきた。
老朽化により仲間は引退したり、車体の更新改造を受けたりした。
その中でデハ101と104は、当時の貨物列車や工事用列車を牽引する「電気機関車」としての役割も果たした。
そして、平成の時代にまで現役として活躍してきた。

デハ101と700型電車
デハ104号車は1997(平成9)年に長期休車後に廃車となったが、解体は免れた。
現在では大胡電車庫の中に静態保存され、車庫公開時に車内見学もできる。
デハ101号車は何回か塗装変更はあったものの、登場時の姿そのままで活躍。
塗装も製造当時の「チョコレート色」一色に復元された。
工事用列車の機関車や、イベント列車として活躍し、現在に至る。
そして、デハ101と104は「群馬県近代化遺産」に登録された。

大胡駅

デハ101運転台
デハ101の出発は大胡(おおご)駅。
歴史的な駅で、駅舎や車庫が国の有形登録文化財。
電車が入線してくると、ウイ~ンと吊り掛けモーター独特の重厚音に魅了される。
車内はニス塗りで復元され、つり革は木製という当時のこだわり。
昭和初期を思わせる吊り広告が再現されている。

デハ101車内

デハ101車内のつり広告
ドアが閉まり、いよいよ出発進行
運転台の機器は今とは違ってアナログで、運転士の経験と勘がものをいう。速度が上がっていくと、吊り掛けモーターの唸る音も最高潮。鉄道ファンにとっては最高の雰囲気。
沿線では、ファンや沿線の方達がカメラやスマホを向けており、人気がわかる。皆さんに手を振るかのように、モーターの唸りを響かせた。

デハ101製造銘板
デハ101号電車は、貸切もできる。1乗車100,000円。
コースは、大胡駅からまず西へ。中央前橋駅で折り返し、大胡駅を通って西桐生駅で折り返し大胡駅へ戻ってくる。貸切では、特製の記念乗車証がプレゼントされる。
さらに、国の登録有形文化財「大胡電車庫」の見学もできる。
車内で生ビールを味わえる「ビール電車」として走らせることもできる。
<貸切列車連絡先>
総務部 貸切担当(027)231-3597
また、大胡電車庫見学のみもできる。(要予約)
<車庫見学連絡先>
本社(027)231-3597

大胡電車庫

大胡電車庫でのデハ104

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大胡駅

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